ドウシャン・カーライ展

今日のヒット。
今日のヒット。

ドウシャン・カーライ展が板橋区立美術館で11日まで開催中です。

ドウシャン・カーライさんは、イラストレーターの業績に与えられるアンデルセン賞を最年少の40歳で受賞するなど、大変才能のある画家/イラスト レーターさんです。板橋区立美術館での「夏のアトリエ」などで講師も務められていることから日本とのご縁も深く、出久根育さん、降矢ななさんなど活躍中の 日本のイラストレーターを含め、カーライさんが教授をされているスロバキアの美術アカデミーに世界中から若い才能が集まって学び、それぞれ活躍をしていま す。

私がカーライさんの絵を知ったのは、確かイラストレーションに興味を持った頃に海外のイラストを紹介する本で見たのだと記憶しています。その頃(高 校生くらいでしたが)からスロヴァキア、チェコ、ポーランドなどの東欧の作品がいいなあ、と思っていて、間接的に影響を受けています。

展示は子供の頃の絵から始まって、学生時代の作品や初期(もう早速パワー全開で、あまり変遷というのは感じなかった)の貴重な作品が。やはり原画はいいです。迫力があります。

私はアンデルセンの文庫の全集を一応、読破に近く読んでいるのですが、かなりのアンデルセンの作品を網羅した挿絵本の原画が展示してあり、自分の描 いたことのある場面がいくつか出てきたりして、とても参考になりました。それから、ペンの使い方、銅版画のタッチ、画肌の作り方など参考になるところが いっぱいでした。

あと良かったのは、よき教師でもあるカーライさんのお弟子さん(?)たちの作品が展示されていたこと。そこに降矢ななさん、出久根育さんの作品もあ り、お二人とも私は大好きなんですが、加えてペテル・ウフナールさんの絵も好みで、原画を見ることが出来たのが嬉しかったのです。カーライさんの教え子と いうと、画風が似た人が目立つところも実際あると私は思いますが、あえて画風の違う生徒を選んでいるところもいいなと思いました。

絵を見ていたらあちこちであいさつし合う声が聞こえてきました。昨年中に見過ごして駆け込んで来た児童書の仕事関係の人たちがばったり…というわけ で、私も絵本作家の風木一人さん、編集者の土井章史さん、イラストレーション誌の編集者の方、などなどにごあいさつしました。展示会場なのであっさり と…。

写真は、美術館わきの道路にむけて掲げてあるのぼり。一人でウケて撮ってました。こういうの結構すきです。(笑)