個展開催中です

入り口の外から見たところ。

京都での個展「線と音楽と魚」が開催中です。
6月11日に設営に行き、2泊してきました。
展示の方は「音楽」コーナー、「魚」コーナー、「線」や混合テーマと、いろんな絵25点が並びました。
初日のお客様が、とてもいい雰囲気の方々で、お話しさせていただき、色々と元気付けられるところがありました。実は初日、NHK worldの取材が急遽入ることになり、お客様にも感想を伺うということになったのです。
コロナの影響で普段は映像を撮る役割のカメラマンさんが、インタビューを担当し、展覧会の雰囲気を壊さぬよう静かに奮闘されていたのが印象的でした。地元ではないこともあり、ふらりと立ち寄ってくださった方にお話をするのはとても貴重な機会だな、と思いました。

窓がいい雰囲気。ヨーロッパみたいです♪
「音楽」テーマの絵を並べた壁。雁皮刷りに手彩色です。
毎度このワンピース。何年めなのだろうか(笑)

今回の「音楽」テーマの作品は、「銅版画で絵本をつくる」と自分で決めた頃の、初心を思い出す。ということを念頭に、雁皮刷り・手彩色の作品に取り組みました。20年ほど前から、イラストとして描いているうちに、どんどん塗りすぎたり、かっちりしすぎて銅版画らしさが失われてしまったり、あれ、どうしてこうなっちゃったんだろうな、と思うことがありました。50代を目前にした今だから出せるゆるさや余裕を使って(笑)学生の頃に勢いで、短時間で仕上げていた、あの手の足りなさと、感性重視の作品作りを、いいバランスでおさらいしてみたいなあと。結果やっぱり洗練した感じになってしまったんだけれども。もうちょっと温度を上げて引き続き描いて行きたいなと思います。

「魚」コーナーでは伊豆で見た情景をもとにした作品を展示。
シートはお持ち帰り可です。
絵本をコンパクトに展示。

今回の展覧会を企画してくださったメリーゴーランド京都の鈴木潤さん、いつもインスタが素敵だな、と思っていたんですが、ゆっくりお会いするのは今回が初めてでした。同い年とか、ウクレレ弾いて歌うとか、なんか共通点多い?私も音楽系の影響は関西の方からきているし、偶然ではないのかも。
6月12日に行われたトークイベントでもお話ししやすく、和気藹々という感じに。若い頃に四日市メリーですれ違っていたらしきこと等ドキッとすることもあり、自分なりにいろいろな場所に出かけて、経験をしておいてよかったなあと改めて思いました。

鈴木潤さんとのトーク、楽しかったです。

残すところあと数日となりましたが、田中の思考そのままの作品たちです。銅版画の線や質感、描かれたひとたちが「居る感じ」を大切に描きました。
お近くの方にはぜひ見てもらえると嬉しいです。

ギャラリートークは、6月30日まで動画配信で観ることができます(有料)。
また、作品の方も30日まで、メリーゴーランド京都のオンラインストアで注文が可能です。オンラインストアで売り切れている作品については、30日まででしたら追加製作の受注が可能です。
遠慮なく、お店に問い合わせてみてください。

えほんやさんで原画展スタート

「くろいの」原画展
10/16~11/16 , 2020 

営業時間:10:00~17:30(木曜15:30close)
定休日:毎週火曜日
えほんやさん

在店予定:11月11日(水)10:30~12:00, 13:00~15:00


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三島に絵本の専門店ができる!と知ったのは2018年でした。ちょうど、「くろいの」の原画を入稿してホッとした頃。オープンは、2018年の10月6日とありますから、私は東京での原画展準備でバタバタしていた頃です。
 えほんやさんは、三島を絵本の街にする!という壮大な理想を掲げてのオープンでした。今も着々と、その歩みを進めていて本当にすごいお店なのです。
 1年経つ前にお店には伺えていましたが、えほんやさんを立ち上げた江頭路子さんと、初めてお会いしたのは今年の2月でした。業界内だと、近くて遠いということがよく起こるんですけど、最初のうちはそんな感じで、フェイスブックでの交流が主でした。えがしらさんはSNSでもざっくばらんに書かれる方なので、一緒にオーバーヒートして、後で反省してみたり(笑)しながら少しずつ交流が進みました。三島は近いので、原画展を開いたら毎週(平日に)通いたいな〜と思っていたのですが、コロナのこともあり、それほどいり浸ることは出来そうにありません。残念。だけど、想いを飛ばしていようと思います。


 会場では、「くろいの」サイン本、ポストカード、2018年の個展の時に製作した小作品2点、あと「飛ぶ魚」で好評だった古い小さな「くろいの」の版画も販売して頂きます。

 それから、絵本「くろいの」本文の版画も販売させていただくことになりました!
展示している絵は、スペースの関係上一部なのですが、販売は全てのページ(表紙含む)が可能です。ただし展示されている絵本原画そのものは販売できません。(お渡しは別の刷りとなります)ご了承ください。お店に価格表を置いてもらっていますので、希望される方はお声をかけてくださいね。値段は高め設定で申し訳ないのですが、片ページの絵は3万円プラス消費税、見開きの大きい絵は5万円〜6万円ほど(シートのみの価格)です。版画の乾燥や額装などに時間がかかりますので、お渡しまで2ヶ月ほど見ていただけると助かります。

2018年ごろに買ってくれた友人が、図書館で絵本と一緒に展示したいという連絡をくれました。銅版画で製作されている原画の良さも、読者のみなさんと共有できたら嬉しいなと思っています。

田中清代 個展情報まとめ

くろいの
田中清代 新作絵本原画展

2018年10月5日(金)~10月14日(日)

営業時間:平日 13:00~20:00
土日祝 13:00~19:00
(最終日は17:00まで)

休業日/水・木 


10月11日に刊行される「くろいの」(偕成社)の銅版画による絵本原画を展示する他、原画と同じ版による版画エディションや小品、ポストカード等を販売します。
田中清代による繊細で温かなモノクロームの世界。
「くろいの」は書店に先駆けて先行販売となります!


作家在廊予定:

13日は15時30分頃~19時
14日は13時〜17時

6日(土)17:00~18:00 作家トーク&ウクレレミニコンサート (無料)

会場:

ブックギャラリー ポポタム


171-0021
東京都豊島区西池袋2-15-17
03-5952-0114(電話のみ)
メール: popotame@kiwi.ne.jp 
URL:   http://popotame.net
***

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「好書好日」にインタビュー記事が掲載されました。

朝日新聞社の「好書好日」という「本」がテーマのサイトの、「えほん新定番」というコーナー内に、私のインタビュー記事が掲載されました。

あなたみたいな人が、ここにもいるよ

田中清代さん「トマトさん」

定番絵本といえば、60年代以前の古いものが多く残っている今日。
新しい世代の作家が描いた「新定番」を紹介していくという企画だそうです。
なかなか、切り込んだお話を聞き出してくれまして、いいインタビューになっています!写真も良いですよ。

手から手へ〜絵本作家から子どもたちへ 3.11後のメッセージ

田中も出展している展示の東京展が開催中です。

「FROM HAND TO HAND 手から手へ」

2013年5月22日(水)~8月4日(日)
10:00ー17:00 月曜日休館(祝日は開館、翌平日休館)

ちひろ美術館 東京
03-3995-0612

東京都練馬区下石神井4-7-2

”手から手へ”展は、子どもの本に関わる日本の絵本作家たちが、「3.11後の世界から私たちの未来を考える」というテーマで世界の仲間たちに呼びかけて、作品を募った展覧会です。日本、スロヴァキア、そしてヨーロッパ諸国からの有志56名が参加し、震災から一年後の2012年3月、イタリアのボローニャで最初の展覧会が開催されました。その後、ブラティスラヴァ、ワルシャワ、アムステルダム、コペンハーゲンを駆け巡り、世界の人々に、作家たちの想いを届けてきました。その展覧会が、日本で開催されます。

高村光太郎の詩集に絵を描きました!

高村光太郎
智恵子の切り絵をイメージした表紙

2011年10月に出版されたを高村光太郎の詩集をご紹介します。

「日本語を味わう名詩入門8 高村光太郎」
萩原昌好 編
田中清代 画
あすなろ書房
1500円

この詩集は、小学校高学年から大人までを対象に編纂されたあすなろ書房の「日本語を味わう名詩入門」というシリーズの一冊です。これまでに宮沢賢治、金子みすゞなどが出版されていて、それぞれに違う画家が挿絵を描いています。私はその8冊目「高村光太郎」の挿絵を担当しました。

この本には、光太郎の初期から晩年まで25篇の詩が掲載されていて、一篇の詩ごとに、文学研究者の萩原昌好さんの解説文がついています。挿絵は全部で25点描き下ろしました。

私は今回、挿絵だけでなく、掲載する詩を選ぶのにも参加させてもらいました。
実は私は大学生のころ、高村光太郎の詩が好きで、一人で音読をしたりしていました。それで特に光太郎の詩には思い入れがあったのです。

最初候補になかったもので、私が推薦して入れてもらったのは、「火星が出ている」「人類の泉」「手紙に添えて」など、光太郎の文学者というよりは彫刻家/芸術家としてのものの見方や生き方を表した詩です。子どもたちに、人生の含蓄ばかりでなく、光太郎の若々しい情熱や反骨心に共感してもらいたいという気持ちがあります。

中の挿絵は鉛筆画を深緑色のインクで刷ってもらいました。少しクリーム色のあたたかみのある書籍用紙で、めくっていて気持ちがいい感じの仕上がりになったと思います。表紙は光太郎の妻で画家でもある、智恵子が晩年病床で夢中になったという切り絵に触発されて、私も初めて切り絵に挑戦してみました。

少しストイックな、でも人間味にあふれた高村光太郎の詩に子どもたちが初めてふれる本として、ふさわしいものになっているといいなと思います。

「火星が出ている」の見開きページ
「火星が出ている」の見開きページ

「高村光太郎 (日本語を味わう名詩入門8)」をamazon.co.jpで見る

あすなろ書房のHP

久々の新刊

今年は「みつこととかげ」の書店販売、といううれしい再版がありましたが、新しい本がようやく出来ました。
高村光太郎の詩集で、装画をしました。
<日本語を味わう名詩入門8「高村光太郎」>あすなろ書房
私は光太郎の若い頃の詩と、「智恵子抄」が好きです。それで、智恵子の切り紙作品などもイメージした表紙になりました。(画像はニュースのページにあります)少し関わった選詩の方では、光太郎の詩の、すこし尖ったところや若々しさが出てくれればいいなと思いました。この本は、詩に初めて触れる中学生〜高校生を対象にしたものだと思うので、希望や、野心が見え隠れする方が、元気が出るのではないかなあと。
書店で見かけましたら、手に取ってみてもらえたら嬉しいです。

今年はもう一冊絵本「ながぐつをはいたネコ」が出る予定になっています。

個展「気のいい火山弾」

明日から、「気のいい火山弾」の展示が始まります。

原画も展示していますが、原画展というよりは、原画に使用した銅版画がメイン、となっています。今回は「ベゴ石」と呼ばれる火山弾が主役で、絵本の見開きサイズなので久々に絵が大きく、見応えがある展示になったと思います。

絵本のテキストも、順番前後しつつもカベに張り付け、ちょっと不思議な雰囲気です。

個展は毎回、有料でカベを借りるという形式ではなく、美術作家の企画展というかたちでやっているため、実は売り上げもかなり重視しています。今回はまず新刊の本「気のいい火山弾」70冊にサインを入れて。それから、原画に使用した銅版画を刷ったものを販売します。原画と同様に彩色した絵もあります。プラス、小作品では今回、絵本の出版記念の「特製版画」として、ポストカードサイズの版画3種を他の作品とくらべ約70%オフとなる3500円、4000円で販売します。

これらの工夫は、通常私の個展には美術コレクターさんがほとんどいらっしゃらないことから、一般の方にコレクションに興味をもってもらえるようにとの挑戦です。ちなみに「特製版画」3種大人買いセットがあって(笑)サインのところに入っている限定部数番号の1、2、3、5、7をそろえてあり、1セット1万円になります。

私としては、絵本の絵の次に気に入っているのが新作の小作品です。これは5点あって、2点は「気のいい火山弾」からのイメージ、3点は以前から作りたいと思っていた半抽象画です。抽象は絵本の印税で悠々自適になったら制作しよう…と真面目に数年前までは考えておりました。しかし先日、「まどみちお えてん」を見て考えが変わりました。やっぱりやりたいことを今やってしまおう、と。これから毎回2〜3点づつでも、発表し続けられたらいいな、と思っています。

Hotti Kiss展

[Hotti Kiss展]

開催中ー26日(日)まで。

絵本創作研究会卒業生、在学生有志による創作絵本展です。

出品者:
勝川るるこ 多摩美術大学2009卒
神山歩 2009卒
保谷さゆり 2010卒
片桐大地 油画4年
土屋友絵 油画3年

原宿駅から徒歩9分、デザインフェスタギャラリー(WEST 2-A)にて。
入場無料。

11:00~20:00 OPEN
http://www.designfestagallery.com/submenu/contact/index.html

えほけんHPの紹介記事

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私が学生のときに所属していた、多摩美術大学「絵本創作研究会」の後輩たちが、グループ展を開催中です。

私はOBとして、毎年このサークルの展示をていますが、なかでも本当に実力派だな、と私が思っているメンバーがばっちり揃ってます。お時間ありましたら、ぜひお立ち寄りください。
「子どもの本」にこだわらないけれども、大人が見ても子供が見ても、楽しめる作品に出会えますよ。

Hotti Kiss
Hotti Kiss

リーフレット詳細
リーフレット詳細

BLUE BOOK GROUP展開催中

BLUE BOOK GROUP展会場のようす
BLUE BOOK GROUP展会場のようす

4月29日から開催中のBLUE BOOK GROUP展。1年くらいかけて準備してきたイベントがいよいよ開幕しました。日本のあちこちに住んでいる国内参加者だけでなく、フランス等に住んでいる作家や、海外在住作家とのやりとりに協力をくださった方、企業協賛(株式会社カイトー)の社長さん(!)、などなど初日に駆けつけてくださり、にぎやかにオープンしました。

2回目となる今回は人数が多いため一人一〜二点の展示となってしまいましたが、出品者の絵本をいたばしボローニャこども絵本館から借りるなど、絵本のイラストレーションとして体験してもらえるよう、工夫をしています。
面白いことに、在廊作家が午後2時〜4時の間で可能な時には作品解説をしています。一人が20分ほど担当し、絵の描き方や、こんな仕事をしました、などのお話を聞けるのです。その場にいる他の出品者も興味津々。作家同士のプチ対談(?)になることもしばしばです(笑)
また劇場の中なので、他のイベントの来場者(一般の方)が観てくれることも、開催している私たちにとっては得難い経験となりそう。5月11日まで毎日開催していますので、ぜひお運びください。