NHKの番組取材を受けました

京都での個展「線と音楽と魚」へご来場くださった皆さま、ありがとうございました!
7月20日にNHK Worldの「Direct Talk」という番組で、私の作品や制作過程についての15分番組が放映されました。
来年の7月まで、サイトアーカイブで全編見ることができますので、ぜひお見逃しなく!
Copper Plates Filled with Wonder: Tanaka Kiyo / Children’s Book Author

早春のころに番組のお話をいただいて、せっかくなら絵を描くところを撮りたいということで、個展作品の制作真っ最中に取材に入ってもらいました。結構バタバタの作品作り。撮影にはちょうど良く、撮る時に描く作品を選べるくらいの同時進行ぶりでした。(笑)

銅版画のことや絵本のこと、いろいろと深堀りのインタビューの1日が総仕上げの撮影だったのですが、事前に2回ほど素材撮りがあり、他に1日個展会場へ来て、全部で4日間の取材でした。制作は、日本電波ニュースという制作会社さんです。

個人的にすごく面白い体験だったので、ここに少し書きたいんです。まず、コロナのことがあって、普通ならプロデューサーさんとディレクターさん+カメラマンさん、となるところが、1日目に来たのはカメラマンさんお一人。お話を伺うと、海外の紛争地や危険地域の取材の経験がある方でした。
私は、Namiコンクールでいろいろな国の作家やイラストレーターに会って、戦争をテーマにした作品が複数入賞していたため、自分とのあまりの感覚の違いに気が遠くなり、帰国後に読んだ本が「内戦の地に生きる」(橋本昇・著)でした。これは写真家の橋本昇さんが歴史的にも知られた紛争地の取材のなかで見たこと、考えたことを岩波ジュニア新書に書いたのです。その本で読んだことをお話すると、カメラマンさんがご自身で見聞きされたことを話してくれました。本当に貴重なことだな〜、と感動しました。

それから、制作風景だけではなくて、絵の撮影というのもあって、1枚の絵を、すごく時間をかけて丁寧に撮影するのですね。その間、私もなるべく音をたてないように気をつけていました。静止画のような、絵の画像をパッと出せば良いというイメージを持っていたのですが、1枚に10分以上かけて撮影されるのをみて、これまた、びっくりしました。その集大成が番組を見るとわかります。当たり前だけど、絵を見るのも視点や見方があるんですよね。

そして、個展会場で撮影をしたカメラマンさんも、コロナの影響で近場から派遣されて見えたのですが、とっても感じのいい方でした。通りがかりに寄って下さった、一見さんのお客様がほとんどだったのですが、丁寧にインタビューや、番組の説明をされ、じっくり時間をかけて取材をしていました。その方にはまたすごいことを教えてもらいました。(というと大げさです。私が知らなかっただけで)ビデオ動画の編集が苦手なんだけど、何かアドヴァイスがないですか?と質問をしたら、「動画は紙芝居を作るつもりで考えるといいですよ」と言うのです。そうか!動いているということに気をとられて、切る場所がわからなかったんだけど…。静止画を並べるつもりで「伝わるかどうか」から入ればいいんですって。なるほどね〜〜。

最後に、現場仕切られ、インタビューをしてくださったディレクターさん、NAMIコンクールの結果をみて声をかけてくださったプロデューサーさんの、熱心な勉強・仕事ぶりにしっかり感化され、こんな素敵な報道関係の人たちがおられることを、心底嬉しく思ったのでした。

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